【前編:GRA 岩佐大輝×RPAホールディングス 高橋知道】起業家が“困難”を乗り越えるために必要なこと
目次
ー OPEN SESSIONについて
「OPEN SESSION」は、ビジネスでの成功や起業を志す若手起業家や学生起業家に向けた対談番組です。
RPAホールディングス・高橋知道社長がホストとなり、各産業でDXや地方創生に注力する起業家・事業家をゲストにお招きし、「過去・現在・未来」における挑戦の”一歩目”にフォーカスし対談を行います。「起業時に取り組んだこと」「起業家が意識すべきこと」など、起業や事業立ち上げ、運営のヒントを得られる対談となっています。
ー 岩佐社長✕高橋社長のOPEN SESSION
ゲスト:株式会社GRA 代表取締役社長 CEO 岩佐大輝
1977年生まれ。宮城県山元町出身。2002年にITコンサルティングサービスを主業とするズノウを設立した。東日本大震災が発生した2011年には復興を目的としてGRAを設立した。イチゴの栽培を通して「東北の再創造」を目指している。農業のデジタル化を行うなど農業ビジネスに構造変革を巻き起こしている。
ホスト:RPAホールディングス「株式会社 代表取締役 高橋知道
大学卒業後、アンダーセンコンサルティング(現・アクセンチュア)に入社。現在のソフトバンクグループ株式会社を経て、2000年に新規事業を手がけるべく、後のRPAホールディングスとなるオープンアソシエイツを設立。RPAホールディングスは2019年に東証一部上場を果たした。
ー 農業に新たな風を吹き込む岩佐社長!なぜ農業をデジタル化した?
高橋:さっそく、岩佐さんのお仕事について伺いたいと思いますが、岩佐さんはセグウェイに乗ったりiPadを手に持ったりしながら農業をされてるなど農業のデジタル化に取り組んでおられるんですよね?何故そういった取り組みを始めようと考えられたんですか?
岩佐:そもそも農業は勘と経験に支えられている世界なんですよね。「農業は人から習うものじゃなくて、イチゴと会話しながら覚えるものなんだ」と私の師匠であり、農業を40年されている大ベテランの方がおっしゃっていました。
高橋:「イチゴと会話しながら」ですか。なかなか興味深いことをおっしゃってますね。どれくらいで覚えていくものなんですか?
岩佐:これに関して「どれくらいやったら分かるようになるんですか」と師匠に聞いたら、「15年俺についてこれば分かり始める」と言ってきたんですね。
高橋:15年ってそれはまた長い年月ですね。
岩佐:しかも「15年で分かる」んじゃなくて、「15年で分かり始める」らしいんですね。地域社会が急激に衰退しているというのに、そんなに待てないですよね。
高橋:確かに地域社会が急激に衰退していますし、特に過疎地域の主要産業となっていることの多い農業の担い手も減少してしまったら、地域経済は破綻しかねないですよね。
岩佐:本当にその通りですね。そういうことも踏まえて、私の得意分野だったIoTを活かせる農業のデジタル化をやろうと決めました。
高橋:なるほど。世の中の流れを的確に読んだうえで自らの得意分野を活かされたわけですね。
岩佐:今は「アグリテック」という言葉がありますが、当時は最先端の農業という感じでした。365日コンピューターが環境整備を行い、イチゴに最適な環境をリアルタイムで実現するので、常に安定した品質のイチゴができるようになりました。
高橋:なるほど。常に安定した品質のイチゴができるというのは非常に大きな利点ですね。
ー 日本経済に大きな影響を及ぼしたリーマンショック。両社への影響は?
高橋:リーマンショックの影響はどうでしたか?うちの会社は40%か50%くらいプロジェクトが止まりました。金額ベースだと一瞬4割くらい売上がなくなってしまいまして、底が見えるくらいまで状況が悪化しました。
岩佐:私の会社もリーマンショックの影響が大きかったです。その少し前に堀江貴文さんが逮捕された「ライブドア事件」から雲行きが怪しくなってきて、当時私の会社のメインのお客様だった不動産デベロッパーがほぼ壊滅しました。
高橋:かなり深刻な打撃を受けたんですね。この件に関してもう少し詳しく聞いてもいいですか?
岩佐:もちろん不動産デベロッパーに私の会社は先行投資をしていたんですけど、担当者が逃げるくらい事業が大変なことになってしまいまして、会社が潰れる寸前までいったのが2007年でしたね。
高橋:私の会社もそうでしたね。当時は資材含めてギリギリのところまでいきました。
岩佐:やっぱりそうでしたか。あの件でお金はあっという間になくなってしまうんだな、ということを学びましたね。ただお金を稼ぐためだけに働いてると、凄く虚しくなってしまいますね。
高橋:確かに唯一の目的になってしまうと虚しい気がしてしまいますね。
岩佐:当時20代で鮮明に覚えているんですが、お金を稼ぐことは非常に重要ではあるけれども、それが唯一の目的になってしまうと事業が続かないということが分かりましたね。
高橋:それに気づかされたことで反省したこととかはあったりしましたか?
岩佐:それに気づく前の20代の頃はお金は稼げましたが、鬱っぽくなったこともありますし、会社に行きたくなくなった時もありました。今考えると目的やミッションが欠如していたなと感じますね。
ー さまざまな困難を経験した岩佐さん。どのように挫折を乗り越えたのか?
高橋:苦労されたところを乗り越えられたというのは、働く意義やミッションを考えられたからこそということですか?
この後農業のデジタル化に成功した岩佐社長とRPAホールディングス高橋社長が挫折をどう乗り越えたかについて語ります!さらには岩佐さんの学生時代や起業の背景についての話も?詳しくは以下のYoutubeの動画をご覧ください。
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