【後編:GRA 岩佐大輝×RPAホールディングス 高橋知道】自分と事業を成長させるために取るべきスタンス
ー ミガキイチゴのブランド化に成功!岩佐さんが新たに始めた挑戦は?
高橋:岩佐さんが今新たに取り組まれていることはありますか?
岩佐:若い人材の育成に一番力を入れています。5年ほど前に子会社として「GRAアグリプラットフォーム」という会社を作りました。今は親会社と合併しましたけどね。
高橋:若い人材の育成は確かに大事ですよね。具体的にどのようなことをされているんですか?
岩佐:イチゴの栽培は普通15年ほどかかるんですね。ですので、ミガキイチゴを作るためのノウハウや情報を全て公開して、新規就農を望む方々に山元町に移住してもらい、2年間の寮生活を通じてイチゴの作り方を学んだ後に独立をしてもらうという事業をしています。
高橋:寮生活をしてもらうのは非常に面白い試みですね。現時点で大体どれくらいの方が独立されたんですか?
岩佐:これは数年前に始めたばかりなんですが、今20法人が卒業して、11の独立法人が誕生するなど、独立開業率が5割を超えています。
高橋:数年前に始めたばかりで、既に半分以上の独立開業率を誇るのは凄いですね。
岩佐:ありがとうございます。ちなみになんですが、農業は親株を植えて子株をとるんですね。そして、子株を畑に植える。それが成長して、イチゴができて収穫を終えるまでのリードタイムってどれくらいだと思いますか?
高橋:大体1年以上くらいですかね?
岩佐:まさにその通りで、21か月くらいかかります。とにかくリードタイムが長いので、徹底的に仲間でやらないとスピードアップしないんですね。この10年間で、同じ面積でとれるイチゴの収穫量の日本の平均値は全然上がってないんですよ。
高橋:技術革新が進む現代でも効率はなかなか上がっていないんですね。他にも何か原因はあるんですか?
岩佐:情報の交流や共有が著しく遅れているからというのは大きいですね。もっと多くの農家さんが独立し、僕らや農家さんが情報をフルで公開する必要があると思います。地域のためになり、農業の後継者問題も解決できるので、今最も力を入れています。
高橋:知の共有というものですね。競争においては欠かせないものですよね。他にも岩佐さんが事業で心がけていることはありますか?
岩佐:作り手から消費者が見えなくなり、販売者から作り手が見えなくなることがあるという問題を改善することですね。お客様に直接触れ合う場所を作ろうということで「いちびこ」といういちごのスイーツカフェをオープンし、各地に展開しています。
高橋:いちごのスイーツカフェですか、非常に面白そうな事業ですね。どのようなコンセプトで展開されているんですか?
岩佐:お客様と直接触れ合えるのもそうですが、私たちの農産品が都会のカジュアルなカフェで味わえるのが大きなウリですね。他には「B to C」といったEコマースの発展形のようなものを駆使してイチゴの製品を販売するということもしています。
高橋:なるほど、様々な事業に取り組まれているのですね。今後の岩佐さんの挑戦も楽しみにしています。
ー 今後はどのような挑戦をしていきたいか?
高橋:現在岩佐さんが挑戦されていることのお話を伺いましたが、今後新たに挑戦したいと思っていることはありますか?
岩佐:今の社会の大きな課題は、分断されていて、不寛容であることだと思います。そのような社会をイチゴを使って解きほぐしていきたいと考えています。「甘酸っぱい社会」を作っていきたいです。
高橋:「甘酸っぱい社会」ですか。面白い表現ですね。ちなみに「甘酸っぱい社会」というのは具体的にどんな感じなんでしょうか?
岩佐:「甘酸っぱい社会」というのは、恋愛で例えると男女が付き合うか付き合わないかの瞬間ですね。人間にとってその瞬間は物凄く躍動感がありますよね。そういう社会をイチゴで作っていきたいんですよ。イメージしづらいと思いますけどね(笑)
高橋:何となくおっしゃっていることは分かりました(笑) その社会において、岩佐さんはイチゴがどのような役割を果たしているのが理想ですか?
岩佐:イチゴがディズニーを超えるコンテンツにしていきたいので、そのようなコンテンツになっていてほしいと思っています。イチゴワールドに来るとみんな甘酸っぱい気分になって、社会もイチゴで甘酸っぱくなるみたいな世界を目指しています。
高橋:我々と世界観が近いですね。個性が輝く楽しい時代を我々は目指しているんですが、人は個性を持って生まれてきますよね。岩佐さんも自らの得意分野で社会に貢献されていますが、得意分野はすなわち個性ともいえますよね。
岩佐:私はイチゴで社会に貢献しようとしていますし、確かにそれも私が持っている個性の一つですよね。
高橋:その個性を磨いて「自分は凄い」という風に終わるのではなく、社会に還元することが大切だと思うんですよね。それが寛容な社会であり、「甘酸っぱい社会」だと私は思っています。我々はデジタルをの力を用いてそのような社会を作ることを目指しています。
岩佐:デジタルは「甘酸っぱくなくなる」ものとして捉えられがちですが、私でいうと朝4時に起きてハウスの窓を開けるとか、年中無休で働くといった本来人間がやらなくていいようなことから解放してくれたり、創造性を加速させることを助けてくれますよね。
高橋:「甘酸っぱい社会」を実現するためにデジタルをうまく使っていくことがやはり非常に重要ですよね。
ー 未来を担う若者へ!両代表から若者に伝えたいこと
高橋:岩佐さんが若者に期待していることはありますか?
この後両社代表が未来を担う若者へ期待していることを語ります。主に「挑戦」に焦点を当てて語られるので、日々挑戦を続ける若き事業家・実業家の方は必見!続きや詳しい内容は以下のYoutubeの動画をご覧ください。
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