スタートアップとは?スタートアップの成長や投資ラウンドの定義を徹底解説
韓国ドラマ「スタートアップ:夢の扉(Netflix)」の影響もあり、日本でも注目を集めている「スタートアップ」ですが、その言葉の定義をご存知でしょうか?
今回はスタートアップの本場である米国のスタートアップに関する様々な記事を元に以下の4つの点についてご紹介します。
・スタートアップの定義
・スタートアップとベンチャー企業との違い
・スタートアップの成長ステージ
・スタートアップの投資ラウンド
このページを見ればスタートアップについて深く理解することができます。
目次
スタートアップの定義
スタートアップとは会社経営における初段階にある会社のことを指します。莫大な資本を投下して事業を短期間で加速させるスタートアップが多く、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家から出資をしてもらうケースが多くあります。
日本のベンチャーキャピタルについてはこちらの記事で紹介しています。
「スタートアップ企業」と「ベンチャー企業」の違い
スタートアップについて話される際によく混同される言葉として「ベンチャー企業」があります。「スタートアップ企業」と「ベンチャー企業」これらの違いは次の通りです。
ベンチャーとは、そもそも和製英語であり日本人が独自に生み出した言葉です。筆者自身シンガポールにて、ベンチャー企業についての質問を現地の方にしたところ、「what?」と返されたこともあります。海外でベンチャーというと、一般的にベンチャーキャピタル(Venture Capital)のことを指してしまうので注意しましょう。
結論から述べると、1番の大きな違いはビジネスモデルにあります。ベンチャー企業は、既に確立されたビジネスモデルに手を加えながら事業を進めていく企業を指します。言い換えると、ある程度の収益性と安定性が見込まれた起業の形と言えます。
対してスタートアップは、既存の常識を打ち破るような革新的なアイディアを元に、「イノベーション」を起こす企業のことを指します。しかし一方で革新さが市場に受け入れられないことも多く、安定性はベンチャー企業に比べると低くなってしまいます。
しかし、イノベーションは既存の仕組みを大きく変える可能性を秘めており、成功すると大きな収益をあげ、社会にインパクトを与える事ができる起業の形と言えるでしょう。
スタートアップの成長ステージとは
スタートアップの記事にシード、アーリー、ミドルといった言葉を目にしたことはないでしょうか?
これらはスタートアップの成熟度を表す言葉であり下記のようにカテゴライズし使用されます。
シード
シードステージとは一般的に企業前の段階を指します。ビジネスモデルはありながらも、プロダクトを持っていない状況が多く、この段階では銀行からの融資は受け入れられません。資金調達を行いたい場合はベンチャーキャピタルや個人投資家から出資してもらうのが一般的で、そのためのピッチコンテストが沢山存在します
アーリー
アーリーステージとは事業立ち上げ直後〜の状態を指します。大きなコストがかかる一方、安定した収益を確保することは難しいので、ここを乗り越えられるかが勝負どころです。
ミドル
ミドルステージとは、アーリーステージよりも収益が比較的安定し、本格的な成長を迎えている状態を指します。一般的には事業の加速のために追加の資金調達を行い、シリーズbでの調達となる事が多いです。
レイター
レイターステージとは、IPOなどのエグジットが本格的に見込める状態のことを指します。この段階では事業や組織も安定しており、社会的な信用を得られている状況が多いです。ここからはIPO、売却、上場しないまま事業を続けていくかなどの選択をすることになります。
参照:Battery、
スタートアップの投資ラウンドとは
先述の成長ステージ以外によく使われる言葉としてシリーズA、シリーズBなどの投資ラウンドを表す言葉があります。これらの意味は下記のよう下記のようにカテゴライズし使用されます。
シリーズA
シリーズAのラウンドは一般的に、シード〜アーリーステージのスタートアップへの投資のことを指します。スタートアップとしては安定した収益化のために人材採用や設備投資が必要でこれらにかかるお金をベンチャーキャピタルなどの外部の資金から調達を試みます。投資額は一般的に数千万円程度と言われています。
シリーズB
シリーズBのラウンドは一般的に、ミドルステージのスタートアップへの投資のことを指します。シリーズAのスタートアップに比べて事業が安定しており、さらなる顧客獲得、収益の拡大が投資家から求められます。この段階ではスタートアップがIPOする可能性が高いので、投資家たちの間でもホットな話題となります。投資額は一般的に数億円〜10億円になると言われています。
参照:Startup explore、Investopedia
スタートアップのEXIT(イグジット)について
各ステージを経て大きく成長したスタートアップにはEXIT(イグジット)が伴います。
EXIT(イグジット)とは出資者であるVC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家、創業/経営メンバーなどが投資に対する金銭的リターンを得ることを表します。
多くのスタートアップは途中で事業がうまく行かなくなり離脱しますが、順調に成長を遂げたスタートアップは多くの場合、
VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家から出資を受けた状態にあります。
出資者は比較的短期間での投資回収を期待しているため、出資先の株価が上がり、十分な利益が作れそうなときに株式を売却します。このように出資者が、保持しているスタートアップの株式を売却することをExit(イグジット)と言います。
Exit(イグジット)のタイミングは大きく分けて下記の二つになります。
- IPO(上場/株式公開)
- M&A(バイアウト)
イグジットがスタートアップのゴールではありませんが、スタートアップが目指す重要な通過点の一つです。
スタートアップを始められる方へ
近年スタートアップへの注目が高まり、華やかな部分が多く取り上げられていることもあり、憧れている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実態は実際弊社の投資先を見ても休みは少なく睡眠時間を削りながら働いている方も多く大変なものです。それでも彼らの目は描きたい未来のために輝きを消すことなく毎日全力で走り続けています。
EMBROKEによれば、世界のスタートアップのうち90&が失敗に終わると言われている。起業家でもあり、投資家でもあるニルス・ジョンソン(Nils Johnson)氏も、「スタートアップを始めるのは、軍に入隊するようなもの」と述べています(参照)。
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また各地域ごとの自治体などからののスタートアップ支援についてはこちらの記事から確認できます。