資金調達の各種メリット/デメリットを解説!スタートアップの資金調達方法
「起業したいが、スタートアップ企業は資金調達ができるのだろうか?どうやって資金調達をすれば良いのだろうか?」と資金調達方法がわからず、お困りではないでしょうか?
結論からいうと、スタートアップでも資金調達はできます。また、その資金調達方法は1種類や2種類しかないわけではありません。おおよそ、スタートアップ企業の資金調達方法としては、大きく分けると10通りの資金調達方法があります。
しかしながら、スタートアップの経営者にとっては、そのように多種多様にある資金調達の中からメリット・デメリットを把握し、最も自身の企業にあった資金調達方法を取ることが最重要となります。
今回は、10通りあるそれぞれの資金調達方法について、メリット・デメリットを分けて解説します。
- 出資
- エンジェル投資家から出資を受ける方法
- ベンチャーキャピタルから出資を受ける方法
- 融資
- 日本政策金融公庫の新創業融資制度
- 制度融資
- 信用保証協会保証付融資
- クラウドファンディング
- 助成金・補助金
- 地域中小企業応援ファンド
- 地域創造的起業補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- キャリアアップ助成金
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目次
出資を受ける方法
出資とは、投資家などが株券と引き換えに資金を援助することです。借金ではないため、出資を受ける企業からすると返済の必要がなく、安定した資金を手に入れることができます。
出資した投資家は、その企業の利益が上がったときの配当金を受け取る権利や株主総会で経営に参加する権利を得ます。出資は投資を行う側の呼び名であり、受ける側は増資を行う、と言います。
エンジェル投資家から出資を受ける
エンジェル投資家とは、創業間もない企業に対し資金を供給する個人のことです。
投資の見返りとして株式や転換社債を受け取ることが一般的で、主にエンジェル投資家はキャピタルゲインを獲得することを目的としています。
【メリット】エンジェル投資家から出資を受ける
- 毎月の返済義務がない
- 出資までの判断が早い
- 経営のアドバイスがもらえる
- 人脈が広がる
【デメリット】エンジェル投資家から出資を受ける
- 出資額の規模が小さい
- 経営に過度に口出しされる可能性がある
- 経営決定権に支障が出る
ベンチャーキャピタル(VC)から出資を受ける
ベンチャーキャピタル(VC)とは、ハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社のことをいいます。
JVCA(日本ベンチャーキャピタル協会)のベンチャーキャピタル最新動向レポート(2018年)によると、VCは日本において202社あり、増加傾向にあります。
ベンチャーキャピタルキャピタルが企業へ投資する資金は自己資金、もしくは投資ファンドを設立して投資家から集めた資金の2つに分かれます。
OPEN VENTURESでは、毎月完全オンラインでピッチコンテストを開催しており、様々なVCからキャピタリストの方等がメンターとしてご参加いただいているため、OPEN VENTURESのピッチコンテストにでれば一度に複数のVCに出会うことが可能です。
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【メリット】ベンチャーキャピタル(VC)からの出資
- 調達できる金額が大きい
- 返済義務がない
- 経営のノウハウを学ぶことができる
【デメリット】ベンチャーキャピタル(VC)からの出資
- 経営方針への干渉を受ける可能性がある
- 早期資金回収のリスクがある
- 持株を失ってしまう
OPEN VENTURESでは、多種多様なベンチャーキャピタル(以下VC)の中から最適なVCを見つけられるように、投資ラウンド別にまとめた記事がございます。詳しくはこちらを参照してみてください。
融資を受ける方法
融資とは、銀行などの金融機関がお金を貸すことを指します。つまり、借金です。
そのため返済の義務があり、返済の際には利子を上乗せして返さなければなりません。また、スタートアップの創業期は企業としての信用が足りないため、銀行などで融資してもらうことが難しいケースも多くあります。
日本政策金融公庫の新創業融資制度
日本政策金融公庫の新創業融資制度は、創業前または創業後間もない事業者が、無担保・無保証で利用できる創業融資であり、創業者にとって利用しやすい制度となっています。
【メリット】日本政策金融公庫の新創業融資制度
- 起業家への融資スタンスが積極的
- 最大3000万円が無担保無保証・連帯保証人署名不要で融資可能
- 融資実行前のスピードが速い
- クラウド会計ソフトから申請できる
【デメリット】日本政策金融公庫の新創業融資制度
- 金利が若干高い
制度融資
制度融資とは、地方自治体・金融機関・信用保証組合が連携して提供する融資のことです。
中小企業や小規模事業者の資金調達サポートを目的としています。 長期・低金利で借入することができるため、これから創業する方や資金が必要な方は必見の制度と言っていいでしょう。
【メリット】制度融資
- 審査ハードルが低い
- 金利が低い
- 各種経営支援が付属する場合がある
【デメリット】制度融資
- 上限金額が設定されている
- 自治体毎に制度設計されており、しばしば複雑
- 手続きに時間を要する
信用保証協会の保証付融資
信用保証協会保証付融資は、信用保証協会が保証人となる融資制度です。
信用保証協会に保証を申し込み、承諾を得たら金融機関に融資を申し込みます。金融機関の審査に通ったら、融資を受け取るしくみです。
【メリット】信用保証協会の保証付融資
- 万が一返済ができなくなった場合、金額の80%を信用保証協会が肩代わりしてくれる
- 金融機関の審査に通りやすい
- 将来、プロパー融資(信用保証協会の保証を受けない融資)を受けやすくなる
【デメリット】信用保証協会の保証付融資
- 保証料が発生する
- 資金の保証対象が限られている
クラウドファンディングを受ける方法
クラウドファンディングとは、群衆と資金調達を組み合わせた言葉です。
不特定多数の人が他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを意味しています。
企業は、クラウドファンディングサービスのサイトを通して事業の魅力をアピールして資金を募ります。企業の事業に魅力を感じて支援したい人が、その専用サイトを通じて企業に寄付する流れです。
【メリット】クラウドファンディング
- 手軽に資金調達を実現できる
【デメリット】クラウドファンディング
- 目標の資金額を調達できない場合もある
助成金・補助金を受ける方法
地域中小企業応援ファンド
地域中小企業応援ファンドは、都道府県が中小企業基盤整備機構(経済産業省の外郭団体、以下中小機構)からの貸付金と合わせてファンドに貸しつけたその運用益により中小企業に対して助成金を出す、というものです。
【メリット】地域中小企業応援ファンド
- 創業前や創業直後に申し込みが可能
- 新商品開発や販路開拓など幅広い経費を助成してくれる
- 返済の義務がない
【デメリット】地域中小企業応援ファンド
- 必ず受給できるとは限らない
- 地域によってはファンドがない
地域創造的起業補助金
地域創造的起業補助金とは、新たな需要や雇用の創出等を促して経済を活性化させることを目的に、新たに創業する者に対して創業に要する経費の一部を補助するものです。
起業時に必要な資金の一部を補助してもらえます。
【メリット】地域創造的起業補助金
- 返済の義務がない
- 市区町村が実施する「認定特定創業支援業」の支援を通して、経営に関するノウハウを身に付けられる
- 将来、金融機関からの融資を受けやすくなる
【デメリット】地域創造的起業補助金
- 必ず受給できるとは限らない
- 通年公募されていない
- 受給までに時間を要する
小規模事業者持続化補助金
持続化補助金は、小規模事業者が行う販路開拓や生産性向上の取組に要する経費の一部を支援する制度です。
この制度は、商工会、商工会議所のサポートを受けながら経営計画書、補助事業計画書を作成し、審査を経て採択が決定された後、所定の補助を受けられます。小規模事業者を対象に、販路開拓にかかわる経費を補助してくれます。
【メリット】小規模事業者持続化補助金
- 年度によって補助金額が増える場合もある
- 返済の義務がない
【デメリット】小規模事業者持続化補助金
- 必ず受給できるとは限らない
- 自己負担もある
- 審査に時間がかかる
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金とは、日本において雇用保険法等を根拠に、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対する助成金の一つです。
【メリット】キャリアアップ助成金
- 優秀な人材を育成したり、確保したりするために活用できる
- 返済の義務がない
【デメリット】キャリアアップ助成金
- 必ず受給できるとは限らない
- 申請のための書類作成に時間を要する
- 審査に時間がかかる
まとめ
いかがでしたでしょうか?スタートアップの資金調達の方法には様々な方法があり、それぞれに長所短所があります。自身の経営している企業の特性、リスク等を鑑みて、最適な資金調達方法を検討してみてください。
また、OPEN VENTURESでは、多種多様なスタートアップ向けの支援の中から投資ランド別、地域別に最適な支援を見つけられるようにまとめた記事がございます。
詳しくはこちらを参照してみてください。
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